むずむず脚症候群プレスセミナー

脚がむずむずする・・・不快感で夜眠れない人は要注意!

~重症化すると、深刻な睡眠障害を招く?むずむず脚症候群に関する調査結果から~

日時:2013年5月22日(水)18:30~19:30 会場:JPタワー ホール&カンファレンス(東京) 【講師】医療法人社団SSC 理事長、スリープ&ストレスクリニック 院長 林田 健一 先生

むずむず脚症候群は神経の病気であり、睡眠障害でもあります

 むずむず脚症候群は、正式には「レストレス・レッグス・シンドローム(略称RLS)」、別名「下肢静止不能症候群」ともよばれています。むずむず脚症候群は特に夕方から夜間にかけて、太ももやふくらはぎの奥の方で“むずむずする”ような不快な感覚が起こるため、脚を動かさずにいられなくなるという神経の病気です。さらにこのような不快な感覚により、「ふとんに横になっていられず、寝つけない」「途中で目が覚める」などの睡眠障害としての症状もみられるようになります。ですから、むずむず脚症候群は神経の病気であるとともに、睡眠障害でもあります。

むずむず脚症候群の症状
むずむず脚症候群は神経疾患であり、睡眠障害でもある!

むずむず脚症候群は、めずらしい病気ではありません

 最近話題になることが多いむずむず脚症候群ですが、300年以上も前の医学書に書かれているなど、実は古くから知られる病気です。ただし近代医学の光があたったのは、今から70年近く前に、スウェーデンのエクボン先生が論文を発表されてからになります。しかし、これまで適切な診断、治療がなされてきたかといえば、1990年代の英国の調査で、きちんと診断されたという患者さんはわずか0.25%であり、受診行動を起こしてから2年後にやっと診断されたという症例も多くありました。欧米の調査でも、1年間に1週間以上むずむず脚症候群の症状がある人は9.6%とそれなりに高く、むずむず脚症候群はめずらしい病気ではないことがわかります。しかし、患者さん側も適切な診療科を受診しないと診断を受けることができず、また医師側もこの病気を知らないと見過ごしてしまう可能性があるともいえます。

むずむず脚症候群の原因と治療薬について

 日本でも、むずむず脚症候群の患者さんは、全人口の2~5%と多いことが知られています。その有病率は女性に高く、年齢に伴い上昇します。むずむず脚症候群がよく合併する病気や状態には、鉄欠乏症、妊娠、腎不全や透析、神経障害、パーキンソン病のほか、向精神薬のような薬剤が原因になることもあります。そのため、むずむず脚症候群の主な原因は、神経ホルモンであるドパミンの機能障害、鉄代謝障害、遺伝的要因の3つではないかと考えられています。また、むずむず脚症候群は不眠症とは異なる病気のため、睡眠薬ではなく、むずむず脚症候群治療薬が必要です。現在3種類ほどの治療薬がありますが、患者さんは不眠など、特にどの症状に悩んでいるかによって、ご自分に合った治療薬を選択することができます。

5万人規模のインターネット調査から、患者さんは様々な悩みを抱えていることがわかりました

 2013年に、日本で20~69歳の一般成人5万人を対象にしたアンケート調査の結果が発表されました。それによると、むずむず脚症候群という病気があることを知っている人は全体で38%、女性では50%、男性では25%でした。特に40~60歳代の女性で「知っている」と答えた人が多かったのは、むずむず脚症候群が女性に多く、しかも年齢とともに症状を訴える人が増えることを反映しているのでしょう。

インターネット調査の結果
2013年に、日本で5万人を対象に調査を実施

 さらに、「むずむず脚症候群の症状がある」と答えた1,288人にどのような症状で困っているか聞いたところ、「足から力が抜かれるという曖昧な表現しかできず、お医者さんにもあまり理解されず困っている」「コンサートや講演などに集中できない」「症状が気になって集中できず、ミスが多くなったり、話がきちんと聞けなくなったりする」「睡眠中に不快感が生じるため起きてしまい、その後も眠れず、なかなか治まらない時は部屋を歩き回る」など深刻な悩みを抱えていることがわかりました。

むずむず脚症候群の症状により困ったこと

 そのほかの調査結果から、症状のある人は全体の4.4%ですが、医療機関を受診した人はその10分の1の0.4%、さらにむずむず脚症候群と診断されたのは、受診したうちの4分の1である0.1%でした。このように受診率が低い理由としては、「それほど症状がひどくないから」が第1位で、これとほぼ並んで「どの病院に行けばよいかわからない」という理由が多くなっていました。
 また、初めて受診した診療科は精神科・心療内科や一般内科が多く、受診してもむずむず脚症候群と診断されなかった場合は、「不眠症」「うつ病・うつ状態」「気のせい」と診断されることが多く、内服薬は睡眠薬、安定剤、むずむず脚症候群治療薬の順に多いこともわかりました。
 これらの結果から、むずむず脚症候群の症状がみられる人は(1)最初に受診する診療科は神経内科や精神科、さらに睡眠外来のある病院などが望ましい、(2)むずむず脚症候群の適応症を有する薬剤で治療することが大切なので、先にあげた診療科を受診し正しく診断してもらう、の2点が重要であると思います。
 私が行った調査では、むずむず脚症候群の患者さんは「脚がむずむずする」「眠れない」「脚を動かしたくなる」「イライラする」「脚がだるい」などを理由に医療機関を受診することが多いとわかりました。このような症状を自覚された方は、適切な医療機関を受診されることをお勧めします。

むずむず脚症候群患者の初診時の主訴
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 【東京都 品川区】医療法人社団SSC 理事長 スリープ&ストレスクリニック 院長
【東京都 品川区】
医療法人社団SSC 理事長
スリープ&ストレスクリニック 院長
林田 健一 先生
専門医が説くむずむず治療のすすめ 林田先生にお話を伺いました。